理事長挨拶
和歌山県生コンクリート工業組合は、昭和42年(1967年)4月に設立され、2017年で創立50周年を迎えました。これまでご支援、ご指導を頂戴いたしました官公庁、関連業界、そして顧客の皆様に心より感謝を申し上げますとともに、大きな節目を迎えられた喜びを、組合員と共に分かち合いたいと存じます。
当工組の前身の「和歌山県生コンクリート商工組合」が発足した50年前は、戦後最長のいざなぎ景気の最中で、生コンの需要も全国的に右肩上がりで伸びておりました。その後、数多の景気変動に見舞われるなかで、近年の本県需要は100万㎥前後と最盛期の3分の1にまで縮小しています。さらに現在に至るまで品質管理の強化、新技術への対応などといった課題が切れ目なく押し寄せております。それを果敢に乗り越えて、業界の発展に労苦を尽くされてきた歴代理事長をはじめとする先輩諸氏に深甚なる敬意を表する次第です。
商工組合は昭和52年に当工組に改組いたしました。翌53年12月に中小企業近代化促進法に基づく第一次構造改善事業計画の承認を受け、そこで立ち上げた品質管理監査制度や共同試験場は、今も当工組の活動基盤となっております。共同試験場は県内4カ所に整備され、平成19年には信頼の証であるISO/IEC17025の認証を取得しました。また、品質管理監査制度の透明性、公平性が評価され、生コン工場の選定について平成9年に和歌山県県土整備部長名で、監査合格工場を活用する旨が通知されました。
時代の変化に合わせて当工組の事業も多様化しています。地域社会を見守る「生コンこども110番」、コンクリートの強度管理を競う「ニアストレングコンテスト」など、この10年余りはCSR(企業の社会的責任)に軸足を置いた活動を強化しております。
青年部の活動も年々充実しております。次代を担う人材の育成はもちろんのこと、当業界にとって欠かせない横のつながりも強固になっております。当工組では青年部活動がさらに活発化するよう引き続き全面的に支援していく所存です。
工法の変更を伴う需要の減少、コストの高止まり、若手人材の確保難など生コン業界を巡る情勢は厳しさを増しており、これからの道のりも平たんではありません。しかしながら、我々はいかなる逆風が吹こうとも品質管理を徹底し、社会の礎となる安心・安全な生コンをお客様に安定供給するという使命を果たさなければなりません。それを支援することが当工組の最大の役割であると認識しております。
工組は生コン業界にとってかけがえのない組織であり、この価値をさらに高めていかなければなりません。次の50年に向けて組合員と手を携えて、地域社会の発展、業界の地位向上に注力するとともに、創意に富んだ活動を展開していく所存であります。今後とも皆様方の絶大なるご支援、ご指導をお願い申し上げまして、ご挨拶といたします。
和歌山県生コンクリート工業組合理事長